サッカー用語集:半自動オフサイドテクノロジー

ルール

半自動オフサイドテクノロジーとは

半自動オフサイドテクノロジーとは、
VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)でのオフサイドの判定とより早く、正確に行うためのシステムとなります。

用語集:VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)はこちらを参照下さい。

VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)によるオフサイドの判定は平均で70秒掛かっていると言われており導入前の目視を比較すると遥かにオフサイド判定の正確性は上がっていますが、
さらに早く、正確にできるようにという狙いから開発がされました。

半自動オフサイドテクノロジーは、スタジアムの屋根に取り付けられた12台の専用カメラを使いボールと選手の位置を細かく取り込み、
さらに2022年FIFAワールドカップカタール大会では公式試合球『アルリフラ』には内部にセンサーが埋め込まれていることでボールが蹴られた時間や位置の情報を取り込んでいます。
これらのデータを組み合わせて、AI(人工知能)で応用することでより早く、正確にオフサイドの判定ができるようになりました。

さらにオフサイドの判定だけでなくすぐに映像化ができるため、
スタジアム内の大型ビジョンやテレビ中継に投影することでピッチ上の選手、サポーターなども同じ映像を確認することができます。

半自動オフサイドテクノロジーの歴史

2017-18シーズンからヨーロッパの主要リーグでも導入が始まったVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)ですが、
2018年FIFAワールドカップロシア大会での成功を受けてさらなる進化を目指して開発されました。

2021年FIFAアラブカップカタール大会で半自動オフサイドテクノロジーが試験導入され、
その後や2021年FIFAクラブワールドカップ、UEFAチャンピオンズリーグ2022-23のグループリーグなどでの導入を経て、
2022年FIFAワールドカップカタール大会でも導入がされました。

全てがVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)と半自動オフサイドテクノロジーの影響ではないですが、
2022年FIFAワールドカップカタール大会でのオフサイドの判定回数は252回と、2018年FIFAワールドカップロシアから80回も増加した結果になっています。

2022年FIFAワールドカップカタール大会グループE第3節の日本代表対スペイン代表の『三苫の1mm』も肉眼はもちろん、
ビデオ映像など見ても判断が難しく半自動オフサイドテクノロジーがなければゴールと認められなかったかもしれません。

半自動オフサイドテクノロジーの課題

技術の発展でより正確に早くオフサイド判定ができるようになったためシステム自体には特に課題はないのですが、
システムの不具合の懸念や操作するのが専門知識がないレフェリーであること、さらに導入自体のハードルが高いということが課題になっています。

半自動オフサイドテクノロジーの導入には、
スタジアムの屋根に12台のカメラを取り付けたり交信する機材が必要になり、システム導入にも費用が掛かります。

また、スタジアムや屋根の形状によっては適切な位置にカメラが設置できないこともあるため、
すぐにどのスタジアムにも導入ができるというものではありません。

半自動オフサイドテクノロジーに関連するルール

・オフサイド
・VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)
・オフサイドディレイ
などが半自動オフサイドテクノロジーに関連するルールとなっています。

用語集:オフサイド
用語集:VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)
用語集:オフサイドディレイ
でそれぞれ解説していますので、合わせてご覧になって下さい。

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