サッカー用語集:オフサイドディレイ

ルール

オフサイドディレイとは

オフサイドディレイとは、
副審がオフサイドかどうか曖昧な際はオフサイドを示す旗を上げるタイミングを遅らせることを言います。

主審の笛が鳴るまでプレーを止めないことは当たり前ですが、
やはり人なので副審がオフサイドを示す旗を上げると集中力を切らしてしまう、プレーを止めてしまうということはどうしても起こってしまいます。

副審がオフサイドを示す旗を上げても主審がオフサイドでないと判断すれば笛は吹かれずプレー継続となりますし、
ゴールシーンで主審がオフサイドと判断して一度笛を吹いてもVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の介入によってゴールが認められることもあるため、
副審のミスによるゴールの機会が失われる、失点に繋がってしまうことを防ぐためにオフサイドディレイが行われています。

①副審がオフサイドと判断して旗を上げて、守備の選手がプレーをとめてゴールを許してしまったが、実際はオフサイドでなかったためゴールは認められた
②副審がオフサイドと判断しなかったため旗を上げず、そのままプレーが続きゴールが決まったが、オフサイドかどうかが微妙であったためVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が介入した結果オフサイドでないという判定によりゴールが認められた

①②のどちらが避けるべきかと言うと①であるため、
それを避けるためにオフサイドディレイが行われています。

ここまで見るとオフサイドディレイは良いことだけしかないように見えますが、
やはり色々な問題を抱えています。

VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)については、
用語集:VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)
を参照下さい。

オフサイドディレイの歴史

オフサイドディレイはルールとして明記されている訳ではないためいつから行われているかは明確にはできないのですが、
VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)のルールができてからは多くなっている傾向にあります。

VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の介入で判断が下されるので、
オフサイドかどうか判断に迷った場合は副審はオフサイドを示す旗を上げることをためらうのは人間心理としては当然のことです。
また、誤審が起きると非難されるのは主審であり線審であるため『疑わしきは罰せず』の心理が動くことも容易に想像ができます。

VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の介入が遡る時間が決まっていないことと同様に、
オフサイドディレイで遅らせる時間も決まっていません。

オフサイドディレイの課題

これらによって明らかにオフサイドのシーンでも副審が旗を上げることを遅らせることで、
ピッチ上のサポーターやファンをがっかりさせたり、主審や副審への不満が溜まりプレーにも影響が出るということが起きてしまいます。
特にゴールシーン周辺では尚更感情的になってしいます。

また、
明らかなオフサイドでプレー中の選手もそう思い一瞬プレーを止めてしまったが、
副審がオフサイドを示す旗を上げていないため慌ててプレーに戻り、無茶なプレーをしたことでケガに繋がってしまう、
ということも起きてしまっております。

ただ実際に副審を経験したことがある人はわかると思いますが、
広いピッチの中パスを出した瞬間にオフサイドラインにいるかどうかが判定の基準となるため、
パスの出し手と受けてを同時に見て、かつボールも選手も自分も動きながら肉眼で見るのは至難の業です。
パスの出し手と受け手、副審からの距離が遠ければ遠い程全てを同時に視野に入れることは難しくなり、
プレースピードが上がっている現代サッカーでは全ての事象に対して正確な判断を下すことは不可能に近くなっています。

よってVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)と合わせて、
実践と議論によってより多くの人がサッカーを楽しめる、納得ができる方に進んでいくことを期待しましょう。

オフサイドディレイに関連するルール

・オフサイド
・半自動オフサイドテクノロジー
・VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)
などがオフサイドディレイに関連するルールとなっています。

用語集:オフサイド
用語集:半自動オフサイドテクノロジー
用語集:VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)
でそれぞれ解説していますので、合わせてご覧になって下さい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました